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サッカー日本代表対マリ代表で感じた選手選考と『役割』について

テスト色の強かったサッカー日本代表対マリ代表と大島僚太が見せた新しい『役割』

テスト色の強かったマリ戦と大島僚太が見せた新しい『役割』

マリ戦に関しては、ハリルも事前に話していた通り、テスト色が強かったと感じる。

E1で良いプレーを見せながらも早い段階で怪我により下げてしまった大島と、サイドバックの控えをチェックするためにE1ではACLの為に招集できなかった宇賀神が起用された。

また、日本はアフリカ勢相手に相性の良い印象がある。柔よく剛を制すという言葉を思い浮かべるが、テクニックで相手を翻弄しやすい相手なのかもしれない。そんなこともあってか、今回のスターティングメンバーは「柔」寄りの選手が多く起用された。

原口ではなく宇佐美。山口ではなく大島。まあ、試してみたかっただけなのかもしれないが、実際に彼らは良い働きをしていたと思う。

特に、大島は長谷部とも連携が取れていたし、中盤の底でリズムを作り、体格的な差が大きい中でも守備面でも強く当れていた。川崎の試合を毎試合追っているわけではないが数試合観た印象としては、Jリーグのゲームメイカー寄りの選手、もしくはテクニカルな選手の中では球際で彼ほど強くいける選手は思い当たらないと感じている。

前半に攻撃の形がいくつか作れていたにもかかわらず、後半は攻撃が停滞してしまった理由の一つは大島不在が影響していたのは明確だった。

「ゲームメイカーは不要」や、「ボール奪取に長けた守備的な選手を並べる」という印象の強いのではないかと感じる最近のハリルジャパン。
そんな中で、守備面での『役割』に関して一定の質の高さを見せつつ、中盤の底からゲームをコントロールする『役割』がこなせる選手が可能性を見せたのは大きな分岐点になるかもしれない。しかし、まだ本選レベルのプレッシャーの中で活躍できることは証明できていない。

しかし、今回も試合中に負傷離脱。代表23名のメンバーに入るためのアピールとしては大きなマイナスになってしまったのかもしれないが、ハリルは残り少ないテスト試合で出来る限りのチャンスを今後も与えるのではないか。

不可解な宇賀神の右サイドバック起用について

不可解な宇賀神の右サイドバック起用について

代表初キャップの宇賀神に関しては不可解テストになってしまった。

左サイドを主戦場とする宇賀神を右サイドバックのポジションで起用したのはアクシデントによるものだったと考えられる。

本来左サイドバックでテストを想定していたが、酒井宏樹が怪我の為に直前で招集できなくなってしまったことと、遠藤航が怪我の為に右サイドバックの控えが酒井高徳のみという状況だった。

選手を固定しないタイプの監督とは言え、ただでさえ吉田もいない中、「長友・槙野・吉田・宏樹」がこれまでのメンバーを見る限りスタメン濃厚だとするならば4人中3人が控えである「宇賀神・槙野・晶子・高徳」の急造のディフェンスラインではテストの意味合いは薄くなってしまう。

吉田と宏樹が怪我で不参加となれば、長友・槙野・晶子は外せない。そうなると右で試してみようかということだったのだろうか。

とは言え、選出自体に疑問が集まるポテンシャルの選手を、世代別代表を含めても世界との経験の少ない選手を本職ではないポジションで試すのは意味があったのかと。もちろんワールドカップ本選でこういった緊急事態も想定できるとはいえ、本番まで3か月という時期で行うテストではないように感じた。

同時に後半から宇賀神に代わり入った酒井高徳のプレーレベルも褒められたものでなく、追加招集となったことを考えても当落線上の選手の域を抜け出せないままであることには変わりない。

ジョーカー中島・宇佐美と乾落選の理由

ジョーカー中島・宇佐美と乾落選の理由

マリ戦で結果を残した選手でいうと試合終了直前に同点弾を決めた中島と、アシストをした三竿はどちらも良いプレーをしていた。

ハリルジャパンの中ではやはり守備での厳しさという面ではまだまだといった印象であった中島だが、今回のように得点が求められる状況での起用としてはジョーカーの役割では一歩リードしたのではないか。

今回のメンバーで乾が召集されなかったことには驚いたが、同時にポルトガルリーグや今回のマリ戦の中島のプレーを見ると納得もしてしまう。

乾は選手としてのキャリアで考えると鬼門と言われ続けていたリーガで日本人史上最高の活躍を見せているが、代表選考でいうとかなり厳しい立ち位置におかれているのだろう。

ウィングのポジションに得点を取らせるというハリルジャパンの観点でいうと、確かに物足りないのかもしれない。

スタメンでは原口と争うことになりそうだが、全体的に見るとセットプレー時など身長面で問題が残る現代表では「高さ」や「フィジカル」などの面で原口がリードしていることは大きなメリットになる。

後半途中から出場する選手としては「得点力」と「個人でシュートまでいく打開力」という『役割』が期待されている。その点では中島、そして宇佐美に軍配が上がるのかもしれない。

乾という選手はリーガでのプレーを見ても攻撃面でも守備面でも日本人選手のスペインにおけるキャリアとしては、日本のサッカー史上最高の実績だが、全体における『役割』を考えると今回の代表においては物足りない選手となってしまうのかもしれない。これは以前にブログで書いたようにプレミアで日本人選手最高レベルの実績を積んでいる岡崎に関してもいえることだと思う。

ファンとしては香川や清武とワールドカップの舞台で躍動する彼を見たいと純粋に考えてしまうのだが。

中盤3枚とボール奪取について

中盤3枚とボール奪取について

同点弾をアシストした三竿に関しては、守備面では期待ほどのプレーを見せれなかったが攻撃面ではチャンスの場面で随所に光っていた。

全体に言えることだが、一対一での争いで負け続けていた。ハリルが連呼する「デュエル」に該当するプレーでこれでもかというほど負け続けた。数的有利な状況でも奪いきれない。

1つはボールの奪いどころが明確になっていないということもあるのだろうが、それ以前の問題であるようにも感じた。

ボールの奪いどころを明確にせず、ボールを失ったら近くにいる選手がプレスに行き、中盤の3枚が近くの選手と連携して奪うという基本的な考え方なのだと思うが、岡田ジャパンの頃のアンカーの阿部や、トルシエジャパンにおける戸田のように中心にエリアと選手を決めて、ボールを奪うポイントを明確にしたほうが日本サッカーには合うのではないかと思う。

もう1点は、試合後の山口のコメントを読むと、ボールを奪ったら縦に早く展開するというファーストチョイスを意識付けようという意図は感じるが、臨機応変に判断出来ていないで監督の指示を尊重しすぎているように感じるし、もしかしたら監督の意図が伝わっていない、もしくは監督が意固地になりすぎているのかもしれないとも感じる。

この2点ははこのままワールドカップ本選に行くとハリルジャパンのサッカーにおいて大きな問題点になってしまうだろう。三竿に関しても同様で個の能力が試される場面で物足りなさを見せてしまった。

これは負傷退場した大島の代わりに入った山口も同様で、Jリーグを見ている限りは三竿も山口もボール奪取は素晴らしいのだが世界が相手になると強度が物足りなく奪いきれない…。局面における一対一の守備はこれまでと変わらず日本サッカーにおける大きな課題である。

CF大迫とトップ下森岡について

CF大迫とトップ下森岡について

大迫はいつも通りポストプレーからのチャンスメイクにおいては質の高いプレーをしていたが、得点機会は少なかった。

センターフォワードということで得点不足に不満を感じるサポーターが多いことも理解は出来るが、彼のプレーからチャンスを作れていたし、ウィングの選手に得点機会を作るという方針を考えれば『役割』はこなせていたと思う。

左サイドの宇佐美や右サイドの久保は実際に決定機を作れていたし、決めきれないという大きな問題はあるが一先ず形は見えたと思うし本選でもこの形は作れると思う。あとは、誰が点を取れるのか。この点で選手選考が進んでいくのだろう。

一番問題に感じたのはトップ下のポジションで出場した森岡。プレッシャーの厳しい戦いにおいて彼のプレーの質は物足りないものなのではないかと思う。ベルギーでのプレーを見ていると、スペースのある状況でのクオリティは非常に高いと思うのだが、プレッシャーが厳しくなるであろうワールドカップでの戦いを考えると物足りなさを感じてしまった。

もう少し全体が広がっている状況でのプレーが合っているのではないかと感じた。個人的には低い位置から駆け上がりDFの注意が行き届いていないエリアでシュートを流し込むプレーや、鋭いパスに魅力を感じているのだが、今回のマリ戦ではお互いにコンパクトに戦っていたこともあり、彼の良さはほとんど出なかったと思う。また、監督の指示なのかFWに近いポジションでのプレーが多かった。

ベルギー戦でも感じたが今回のようにDFラインを上げて密集地帯を作り、プレッシャーの厳しいサッカーにおいてトップ下の『役割』を任せるのならば正しく香川が適任だろう。

マリ戦で森岡に代わって入った小林は、右ウィングの候補かと思っていたのでトップ下(実質2トップのような状況だったが)での起用は首をかしげた。

ボールを引き出そうという意識は動きから感じたが、なかなか出てこなかったので効果的な起用にはならなかった。

恐らく多くのサポーターは、「これなら本田をトップ下において、小林を右ウィングでダイアゴナルに入り込ませろよ!!」と思ったと思うし、それっでよかったんじゃないかなあと。

当落線上の本田が右サイドでボールを持った時にどんなプレーが出来るのかという、右サイドでの『役割』の適性を見たかったのか、本田をトップ下で入れても上がりすぎてバランスが崩れるだろうから、中央から小林に動き回らせてボールを引出しリズムを作り出す『役割』を期待していたのだろうか。

恐らくハリルは対戦国によって3ボランチと、トップ下+2ボランチを使い分けるんじゃないかと思うが、トップ下枠は実質1人でコンディションに問題がなければ香川が第一候補で、もう1人は緊急事態に他のポジションも出来る選手になるのではないかと考えると、森岡の立ち位置は不明な状況である。

しかし、ライバルである柴崎も怪我後のプレーには自信を感じられずイマイチな状況で、J復帰後は清武も怪我が多いまま、本田はハリルジャパンでトップ下起用は無かったと思うし、レスターで実質トップ下をしている岡崎は候補から外れてしまっている(CF枠で見ているとは思うが)ようで、相対的に森岡は現状だと23名に入り込む可能性の高い選手という位置にいると思うが、DFラインを上げてコンパクトに戦う状況ではトップ下の『役割』は合っていないだろうと感じた。全体のラインを下げた時に起用される選手なのだろうか。

今回のマリとの戦い方やメンバー選考から、改めて『役割』という考え方が強い監督なのだと感じたが、ハリルの中で今回の2戦で危機感を感じることになれば、『役割』に当てはめる考え方に多少変化が起こり、『役割』が見つかっていない岡崎、武藤など候補外になっている優秀な選手の選出も見えてくるかもしれない。

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KKK

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代表中二病社会学会
WEB関係の仕事と並行し、若者の人間行動学に関する仕事をしています。 他、新宿にてイベントBARを三店舗運営。中野にてシェアハウスを運営。