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ハリルを擁護するつもりないけれど東アジアE-1選手権の韓国戦について

ハリルを擁護するつもりないけれど東アジアE-1選手権の位置付けを考えてみる

ハリルを擁護するつもりないけれど東アジアE-1選手権の位置付けを考えてみる

先日行われたEAFF E-1サッカー選手権2017にて韓国に1-4で歴史的な敗戦となり、ネット上でもW杯を半年後に備えている時期に同じアジアの国に対しての惨敗は大きな騒ぎとなっている。

しかし、冷静に考えると、そこまで悲観してもな…と思うのです。

なんで韓国相手にここまで絶望的な試合になったのかと考えると「チームの完成度」と、「国際経験の差」によるものだったのかなと思います。

韓国代表は半数は本選にも選ばれるメンバーだと思う。

2ちゃんのまとめで見つけた情報なんで確かかは分かりませんが…スタメン11人の平均年齢と代表キャップ数が以下。

22歳 *1試合 中村
23歳 *1試合 植田
22歳 *1試合 三浦
25歳 *8試合 昌子
25歳 *2試合 車屋
21歳 *9試合 井手口
34歳 92試合 今野
24歳 *2試合 伊東
29歳 *8試合 倉田
25歳 *1試合 土居
30歳 10試合 小林

26歳 *1試合チョヒョヌ
25歳 28試合キムジンス
29歳 *1試合ユンヨンソン
27歳 13試合キムミヌ
29歳 13試合コヨハン
26歳 42試合チャンヒョンス
27歳 *6試合チュセジョン
27歳 19試合チョンウヨン
25歳 24試合イジェソン
32歳 80試合イグノ
29歳 38試合キムシンウク

日本 平均25.36歳 Aキャップ総数135試合
韓国 平均27.45歳 Aキャップ総数280試合

一目瞭然なほど日本とは大きな差があります。

対して日本代表は代表メンバーに定着していて試合に出場している選手というと、昌子、井手口、倉田くらい。

本選のメンバーリストに入るか?という観点でも昌子、井手口は選出濃厚だと思うけど、今野、倉田、植田、三浦、中村、東口は当落線上といったところ。

その他の選手はほとんど代表にも呼ばれていなかったり、(言い方は悪いけど)数合わせのために呼ばれているようなレベルで、今回の東アジアE-1選手権でよほど良い結果を残さないとW杯直前の仕上げとなる3月の欧州遠征(予定)にも呼ばれないだろう選手たち。

また、日本代表の主力選手が海外組が中心なうえに、浦和組の槙野、長澤、西川、遠藤航がCWC出場の為に呼ぶことが出来ず、西、杉本、山口、清武も怪我の為呼ぶことが出来なかった。

イメージとしては韓国が1.5軍-2軍なのに対して日本は3軍どころか「ハジメマシテ」のメンバーでした。

何より、後述しますがJリーグでプレーする選手たちが慣れ親しんでいないサッカーをしているわけです。

もう、テンヤワンヤニなるのは仕方がないことのようにも思えました。(それでも見ていて悲しい気持ちにはなりましたけど)

韓国戦のメンバーはW杯選出メンバーにならない選手たちのテストの場

2017年末における代表候補

東アジアE-1選手権の結果次第で多少変わる可能性も残っていたかもしれないけど…基本的にはハリルの中でアジア予選のオーストラリア戦が理想の形になっていると思うので、オーストラリア戦以降の選手起用を見ていると上記のメンバーが中心で、更に、欧州4大リーグで結果を残している香川、岡崎、柴崎、CWCで復調を魅せた本田、あとは他にも欧州で活躍している選手でコンディションが良ければ森岡、中島、武藤あたりが絡んでくるのかなくらい。

上記メンバーだけで21名それに名前を挙げた香川、岡崎、柴崎、本田、森岡、中島、武藤の7名を足して28名なんですね。

この時点で23名の枠を超えていて、5人は落選するわけです。

とは言え、ノーチャンスということではなく、欧州で活躍しているのが攻撃陣ばかりですからディフェンス陣はJリーガーから何名か選ばれるはずで、特に人材不足の左サイドバックや、中盤の守備寄りのポジションとセンターバックは海外組が少ないこともあり必然的にチャンスがありますし、攻撃陣だって海外組との比較のうえ直前のタイミングで調子が良い選手を連れていきたいとなるでしょう。

そんな中での今回の東アジアE-1選手権…

前回大会の柿谷や山口蛍、青山のように活躍して本選に選ばれる可能性は大いにあったわけです。

本来であれば、ハリルの中で期待値が高いであろうと思われるが代表経験の少ない杉本、長澤、車屋あたりの見極めと、代表には何度か呼ばれているが出場機会の少ない遠藤航、植田、三浦、中村を試し、更には代表から遠ざかっていた清武、森重あたりの状態を確認したかったという位置付けの大会だったと思う。

理想としては下記のような選手たちで、戦術理解と連携を深めながら新しい選手を試す場であって欲しかった。

東アジアE-1選手権で試したかったメンバー

最低でも半数くらいは、国際経験に慣れていたり、これまでに招集されていて戦術を理解していて連携が取れる選手でないと判断のしようがないのではないかと思ってしまう。

そういう意味では川又のCFとして可能性、ハリルジャパンにおける小林のワントップ適正の無さ、昌子の空中戦の勝率の低さやボールを奪ってからの課題、植田のサイドバックのテスト、車屋が国際試合でパフォーマンスを発揮出来るのか、中村の活躍などなど、ハリルの中で判断材料は増えただろうし、各選手の個人の適性テストの場として割り切ってしまえば、一定の価値が見えてくるものもある大会だったんじゃないのかなと。

もちろんダメだから終わり…ということだけじゃなくて課題として半年間でどこまで成長できるのかという方向性も含めて。

実際に代表経験の少ない選手たちで戦ってみて

実際に代表経験の少ない選手たちで戦ってみて

早い時間帯で先制点を挙げたのち、チームの重心が下がってしまい意思統一が取れなくなってしまった。

韓国戦で戦術的に気になったのは、アンカーのポジションを担っていた今野の両脇を自由に使われ両サイドからガンガン起点を作られていたところです。

途中から、中盤の3枚を三角形の形にして改善しましたけど、普段なら今野の両脇をインサイドハーフが埋める形が多いと思うんですけど、本職でない植田の右サイドバック起用なんかもあってインサイドハーフの選手の担当範囲がとても曖昧でした。

中盤に関しては、すっかり定着した井手口もいたし、倉田や、ベテランの今野もいましたので、このあたりのメンバーでバランスの調整をしてほしかったなあと…(この3選手がJ後半戦で悲惨な出来だったガンバ勢というのも不思議ではあるけど)

ボールを奪って攻撃に転じようとしても、ミスが続いてすぐに奪われる。

こぼれ球も、韓国の勢いに押されてほとんど競り負けていました。

プレスをしても小林だけが一人で動き始めて、チームとして意思の疎通がバラバラ。

前述のように単純に韓国の選手の方が、チームとしての完成度が高かったというのもありますし、試合に対する心構えや、1対1の厳しさという土俵では個の力が上回っていたけど、そもそもJリーグ選抜のような「ハジメマシテ」の選手たちが対応できる戦術ではなかったことが根底にあると思います。

前線からのプレスと奪った後の縦に早いサッカーは日本に合っていない?

前線からのプレスと奪った後の縦に早いサッカーは日本に合っていない?

ブラジル戦なんかでは翻弄されまくっていたけど、オーストラリアやベルギーにはそれなりハマっていたように、基本的な約束事自体はあると思います。

個人ベースで人を起点に守っているので、守備構築やら、レベル感の話やらになると、細部はとても怖いのですが…。

とは言え、ブラジルクラスになるとお手上げなんですけど(どんなサッカーしててもお手上げです)、中堅国くらいならそこそこやれるかなっていうのが、僕の希望的観測を大いに含んだ予想です。もちろん本選で三連敗も十分考えられますけど、全体として見たときに過去の日本代表のクオリティと比べてそこまで劣っているとは思えないんです。

では、何故今回の試合がここまで酷いものになってしまったのか。

一言でいうと、前線からのプレスと奪った後の縦に早いサッカーは日本に合っていないというかJリーガーにはいきなりは出来ない。

前線からのどんどんプレスをかけて奪ったら素早く縦に展開して、奪われても高い位置で再度プレスをかけて奪うというサッカーは、世界のトレンドという観点でも、俊敏性に長ける日本人の身体的な特性を考えても合っているはずなんだけど、そもそもJリーグでそういった戦術をしているチームが少ない。

育成年代でもJリーグでも厳しく体を当てて勝負するシーンは少ないし、前線からプレスをかける守り方よリトリートメインの守り方が定着しちゃっている。

つまり、今回のメンバーにとって触れたことのない戦術で、その中で考えて修正する能力も、厳しいプレッシャーの中でボールを前線まで運ぶ技術も日本サッカー全体としても欠けている。

監督がルールをしっかり作るというのは本来基本的な部分だけど、それも落とし込めていなかったので、もうどうしようもないなと。

ビルドアップでいうと基本的にはサイドから展開していくか、大迫に一度当ててサイドがに展開する形が多くて、中盤でリズムを作りながら崩していく形はほとんどありません。そいった意味で、前線からボールを追いかけるというタスクをこなせて、個人でボールを運べる倉田が重宝されている。

でも、日本代表でも長年遠藤がボランチで活躍していたよう日本のサッカーは基本的に中盤にパサーがいて、そこから展開していく形が育成段階でもJリーグでも多いのではないかなと。

ただ、今回の敗戦における個人レベルの能力の低さ、つまりはデュエルや、プレッシャーのかかる状況での判断力やテクニック、これらのハリルの求める能力の欠如は無視していいものではないと思う。

ポゼッション至上主義が他国よりも極端だったし、身体能力面でみてもそこが世界と戦えると思われていたスキルだったので、世界のトレンドに沿った戦いをしているけど、サポーターというか「サッカー=日本代表」な視聴者からするととてもツマラナイというのは理解できますけど。

世界のトレンドとハリルのやりたいこと

二極化する必要自体はないんだけど流れとしては完全にポゼッションサッカーが厳しい状況になっているのは強く感じる今日この頃。

EURO2016では51試合の中でポゼッションが上回って勝利した試合は15試合しかなく、ポゼッションを捨てていたポルトガルが優勝したように、世界のトレンドとしてポゼッションだけでは勝てない時代が今なんだと思う。

ザッケローニの時代としては、ナショナルチームレベルで見ると、W杯前まではそこまで前線からのアプローチだったり、カウンターに対する適応っていうのはマストじゃなかったんじゃないかなと思うけど、それでも3-4-3を試して前線からハメに行く姿勢は見せていたし(諦めたけど)、縦に速い攻撃と言うのはザッケローニもよく指摘していた。

当時のメンバーでそこが出来ていればとても面白いサッカーになっていたんじゃないかと思うけど結局はポゼッションに比重の置いたサッカーになってしまった感は否めない。

ただ、結局前回のブラジル大会で結果を出したのはドイツ然りオランダ然りアンチポゼッションサッカーをしたチームで、ポゼッションに比重を置いていたイタリア、スペインなんかもグループリーグ敗退と…

オランダ対スペインなんかが印象的だったけど、オランダは5-2-1-2(3-4-1-2)の陣形でディフェンスラインを高くして、守備からリズムを作りカウンターでナイデルに預けていくつものチャンスを作り5-1の大勝。

近年は中盤で支配率を高めてゲームを作っていく…という時代ではなくて、それこそゲームを作る役割は最終ラインまで下がってきているし、ボランチはカウンターに備えて広範囲をカバーできて厳しくボールを奪える選手(デュエルに強い選手)で、前線は縦に早く個人で崩していける力が求められる…。もちろん創造性が必要なくなったわけではないんだけど、フィジカル的な要素がマストになってきた時代の中で、今のトレンドは日本人としては、単純に身体能力の面ではかなり厳しい方向に向かっている。

クラブシーンでのトレンドからしても今回のW杯も相手の良さを消しながら前線に強力なアタッカーを並べてのカウンターができるチームが良い結果を残すだろうなと。

そういった中でハリルは世界のトレンドを意識したサッカーをやりたいのは分かるけど、実際は日本人選手のレベルが足りていないのは間違いない事実。

本当はここが一番、危険なところなんじゃないかなと。

歴史的敗戦を気にしなくて良いということではなく、気持ちの部分だったり、準備期間が短期間だったとは言え基本的なルールが浸透していないことに関して不甲斐無さなり、苛立ちを感じるんだけど、問題の矛先をJリーグのレベルの低さだったり、ハリルの能力だけで片付けてしまうのは危険なんじゃないかなあと思えてしまうのです。

今回の韓国戦だけでみると、相手の土俵に乗らずに選手の得意な展開であるゲームメイカーを中心にボールを保持しながらリズムを作っていくことを重視すればここまで酷いことにはならなかったと思うし、今回の選手たちでも十分にゲームとしては形になったと思う。

ただ、日本の長所を活かしたサッカーを追い求めるうえで、まずは絶望的な短所を日本サッカー全体の問題として埋めるフェイズなんだと捉えています。

彼らの出来ないプレイを無理やりやらせようとすることや、チームとして機能しなかったことを無能と捉えるのか、世界のサッカーシーンを意識したうえで本戦に向けたテストだから必然と考えるかは、この試合に対する思いによって変わって来るし、ここが評価の分かれ目になっている気がする。

そこの視点を整理しないで、韓国相手に1-4での敗戦という事実だけを重要視するのは違うよなあと思ってしまうわけです。

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代表中二病社会学会
WEB関係の仕事と並行し、若者の人間行動学に関する仕事をしています。 他、新宿にてイベントBARを三店舗運営。中野にてシェアハウスを運営。